恋愛小説家 変化って素晴らしい
あらすじ 強迫性障害であろう主人公が犬や隣人と触れあって色々ある
分類 ヒューマンドラマ恋愛含む
脚本 マーク・アンドラス ジェームズ・L・ブルックス
音楽 ハンス・ジマー
公開 1998年4月11日
製作 アメリカ
賞 アカデミー主演男優賞、女優賞
性、ゴア描写 キスハグ程度。半裸程度の描写あり。暴力、流血描写多少あり。
鑑賞媒体 レンタル
自分の心が動いたのは・・・
メルヴィンが犬と別れて涙するところですね。犬をダストシュートに捨てるような人間だったのに。触れあうことではじめて寂しいという感情を知ったんですね。今までの長い人生の中で一回もそんな経験がなかったのか疑問ですが、きっとなかったのでしょう。主人公は少し障害を持っているようで、強迫性でありアスペでもあるような印象を受けました。その描写も大変上手いと思います。幸い彼は恋愛小説家として当たっており、人とはあまり関わらない生活を送っているので、発達障害もちの自分としては少し羨ましいと思ってしまいました。
けれど生きづらいのは同じ。
この映画は隣人という奇跡に恵まれた映画だと思います。
主人公の住んでいるアパートメントにはゲイの芸術家と愛犬が住んでいて、主人公が通う飲食店にはキャロルというウエイトレスがいた。
このメンバーが揃っていなければ、主人公は変わることも成長することも出来なかった。そしてこの出会いが主人公の心の化学変化に繋がるんですよね。
主人公は、偏屈、潔癖、思ったことをそのまま言う等近くにいたらイライラすることこの上ない人物なのですが、コミカルに描かれていて大変魅力的です。そして、これでは逆に孤立し生きづらいだろうなあという観るものの同情も誘う。
主人公に思いを寄せられるウエイトレスのキャロルは、病気の子供を抱えたシングルマザーであり、いわゆる普通の人間。
けれど、主人公や芸術家を認める優しさ、全てを許しはしない厳しさ、怒るときにはきちんと怒る、自分の中の線引きがしっかりできている、芯のある女性なんですよね。
そこに惹かれました。そして、チャーミングで明るさも持っている。
普通でない少数派が、普通であり優しく強い彼女に惹かれるのは当然なんですよね。
いつだって出会いが変化を起こす。出会って、例え傷ついたとしても相手を知ろうとすることの大切さを改めて感じさせる映画でした。